日本初の化学プラント向け「引火性可燃物用マイクロ波加熱設備」を開発・販売について

[新製品情報] 2014年6月5日

開発の概要

 当社では平成21年より機能性食品製造用や農産物の有効成分抽出・乾燥用として、従来のヒーター加熱と比べてエネルギー利用効率を大幅に向上させたマイクロ波加熱設備を販売しております。化学プラントにおいても加熱用途での利用が期待されていますが、引火性可燃物を取り扱う施設への適用については安全性の確保が大きな課題となっていました。当社はこの課題を解決したマイクロ波加熱設備の開発を完了させ、総務省主管の「危険物保安技術協会」に性能評価を実施して頂いたところ、このほど適正と認められました。
このようなことから、当社は、日本で初めて、化学プラント向けに「引火性可燃物用マイクロ波加熱設備」の販売を6月から開始します。

設備の概要

(1)マイクロ波加熱設備導入のメリットと課題

蒸気や油を媒体熱源とした加熱と異なり、直接対象物が加熱されるマイクロ波加熱では、短時間かつ均一に対象物を加熱処理することが可能です。化学プラントにマイクロ波加熱の特長を活かすことで以下のような項目が期待できます。
・反応時間の大幅短縮によるプラントの小型化や生産コストの低減
・生産収率向上による廃棄物の低減
・製品品質の向上
・省エネルギー


しかしながら、マイクロ波加熱の課題として次の2点が指摘されています。(図1)
①マイクロ波発振器、導波管および加熱容器での放電により、加熱対象物に引火する恐れがあること。
②マイクロ波の局所加熱により、加熱対象物が発火する恐れがあること。


図1 化学プラントでのマイクロ波加熱の課題


(2)今回開発した設備の特長


前述の課題を解決するために、マイクロ波発振器の設置場所、不活性ガスの利用および液面の監視等の諸対策を実施しました。(図2)
①マイクロ波発振器を危険物が存在しない防火区画壁の外側に設置する。
②加熱容器の内部だけでなく加熱容器外部や導波管内部も不活性ガスで充満させる。
③液面低下による放電や局所加熱の危険性を防ぐため、容器内部の液面を監視する。


図2 引火性可燃物用マイクロ波加熱設備 (基本構成に関する特許を出願済み)


(3)危険物保安技術協会による性能評価の概要

今回開発した設備は危険物保安技術協会により、
・マイクロ波加熱設備の潜在的な危険性の摘出と対策に関するリスクアセスメント
・これを反映した安全評価試験装置(図3)の実機確認および加熱評価
などの評価の結果、適正と認められました。
(危険物関連施設等の性能評価等結果通知書番号:危業第70号)

安全評価試験装置の仕様

マイクロ波周波数:2,450 ± 20 MHz
導波管 :2本
出力 :導波管1本あたり6kW 合計12kW
加熱容器容量 :20L
加熱対象物* :酢酸エチル、エチレングリコール、トリエチレングリコール
(*)上記3種類以外の加熱対象物に関しては、危険物保安技術協会による追加評価が必要な場合があります。


図3 引火性可燃物用マイクロ波加熱設備(安全評価試験装置)


今後の展開

当社では化学メーカーに対し、今回開発した引火性可燃物用マイクロ波加熱設備を積極的に提案し、販売につなげていきたいと考えております。

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お問い合わせ先

四国計測工業株式会社
営業開発本部 営業部
担当 才谷
TEL 050-8802-3710


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